戻る

風の谷のナウシカ(宮崎駿:制作・監督、1984年)

 かって、人類は自然を征服し繁栄を極めた。だが「日の7日間」と呼ばれる大戦争で、栄華を誇った産業文明は崩壊した。それからおよそ1000年、わずかに生き残った人類は、錆びとセラミック片におおわれた荒れた大地に、腐った海(腐海)と呼ばれる有毒の瘴気を発する菌類の森が広がり衰退した人間の生存をおびやかしていた。風に乗り、蟲(むし)と心を通わせ、自然とともに生きる少女ナウシカ。
・・・・・
ババ:ユパは、探し続けるよう定められた男じゃ。
ユパ:定めか。
ナウシカ:ババ様、探すって何を?
ババ:おや?ナウシカは知らなかったのかい?
    ほれ、あの壁の旗にあるじゃろう。わしにはもう見えぬが、左の隅にいる
    お方じゃよ。“その者、青き衣をまといて、金色の野に降り立つべし。失
    われし大地との絆を結び”
ナウシカ:“ついに人々を青き清浄の地に導かん”
    ユパさま、私古いいい伝えだとばかり思っていました。
・ ・・・・
少女:姫様 真っ青な異国の服を着ているの。まるで、金色の草原を歩いてい
    るみたい。
ババ:うおおっ!
   “ その者 青き衣をまといて金色の野に降り立つべし。おおっ!”
少女:ババ様
ババ:古き言い伝えはまことであった。
少女:見て!
人々:メーベェだ!
少女たち:わーい!  
    (風の谷のナウシカより:宮崎駿:原作・監督、1984年制作)